2024年3月14日木曜日

3.11によせて

 今年で東日本大震災から13年目になります。その当時、一人暮らしの友人を自宅に呼び、水道が復旧し、食料品が出回るまで一緒に住みました。その友人は毎年3月11日になると、お礼のメールをくれるのです。あの時はお世話になりましたと。。お世話になったのは私の方で、どんなに心強かったことでしょうか。

 13年が経っても、ついこの間のように思い出すことがあります。天気の良い春の日、空にヘリコプターが飛んでいると震災当時を思い出します。その当時、ヘリコプターが毎日飛んでいました。とても大きくて、見たこともないようなヘリコプターでした。被災地へ行っていたのでしょう。

 震災後しばらくして、臨床美術のアートボランティア活動に参加して各県の避難所へ出向き、臨床美術のアートワークを続けさせていただきました。壮絶な体験をされた方々なのに、どこへ行っても、優しく接してくださり、感謝までされ、福島から来たと言えば、逆に心配してくださる。。正直、申し訳ない気持ちにさえなってしまう時もありました。。しかしだからこそ、私たちにできることは精一杯、ともに時間を過ごしたいと思えました。

 近年は災害に見舞われることも多く、そのたびにテレビにかぶりつきになってしまいますが、、、災害の大小ではなく、経験した者だからこそ…、ではなく、その思いがどこからきている想いなのかをしっかり見極め、臨床美術士として、いつか東日本大震災でお世話になった恩返しをしたいと考えています。

 アートは人生を豊かにしてくれるものですが、一期一会のその瞬間も同じように豊かにしてくれます。

 

震災の翌年に咲いたグミの花は、なぜか例年よりもぎっしりと花が付きました。