2015年8月21日金曜日

赤ちゃんのアート

福島市内で臨床美術のアートボランティアに参加してきました。震災後ずっと続けてきたボランティア。被災地全県をまわり、たくさんの方々とアート制作をご一緒してきました。最近では、震災後に産まれた赤ちゃんともアートをさせていただく機会があり、時間の流れを感じています。
1.5歳くらいから、アートに触れることをおすすめしています。赤ちゃんだし、箸も持てないのに、絵が描けるのか?と思われるかもしれませんが、絵を描く・・・というのは形を描くためだけではありません。形のある絵を描けるようになるまでには、階段を上るように、ひとつずつクリアしていくものがあります。まずはこの世界にはいろいろな色があるということを知っていきます。お母さんと指をさしながら、きいろ・あか・あお・・・と色の名前を知っていきます。そして少しずつ、色鉛筆やクレヨンで自分の好きな色を使うことを覚えていきます。赤ちゃんの中には、色を手で触りたいという子もいます。感触から伝わる色のエネルギーを味わってみたいのです。そこまできたら、臨床美術の出番です。今回は、水彩絵の具を思い切り使って、色の混ざりやにじみや、ひろがっていく様子などを楽しみます。そして、大好きなお母さんと一緒に試してみることで、安心してチャレンジを楽しむことができるようになります。それはきっと大人になってから、ピンチをチャンスと捉えられるかどうか。ということにもつながっていくのだろうと思います。
今回は、色紙を作りました。稲穂が垂れてきた田んぼとよく合いますね。どうです?自然と一体化しているこんな素敵な作品。赤ちゃんだってアートしてしまうのです。人は生まれながらにしてアーティストなんですね。