2024年4月15日月曜日

絵本紹介

 

熊田千佳慕(1911年-2009年)先生が描いた「プックの花の旅」。とても繊細で緻密な絵画とともに描かれた絵本です。妖精プックがさまざまな虫たちと出会いながら旅をする、日本の美しい自然とともに描かれています。詩のような美しい世界です。

そして「ねことことり」。熊田千佳慕先生に師事した館野先生の優しい文章に、館野先生に師事しているなかの先生が絵を添えています。この2冊を手に取り、読んでみたら…心の洗濯になりました。今の季節、満開の桜でも心の洗濯ができますが、この2冊でも、やさしい気持ちになれました。「ねことことり」は、自分と住む世界も、生活も・・、何もかも違うもの同士が、やがて、再会の喜びが待ち遠しくなるほどの心の変化を、美しい描写とともに描かれています。熊田千佳慕先生の世界観がしっかり受け継がれていますが、現代のエッセンスも含まれているといった感じです。
この2冊を同時に読むことができたのは、本宮市「井筒屋子ども文庫」さんの所蔵だからです。文庫さんは、本当にいいセンスをされている…。毎月アートでお邪魔できる自分は幸せものだ~。
 最後に、読んでいそうで読んでいなかった一冊…
「100万回生きたねこ」。この絵本って哲学的だったんですね。目からうろこ。そして、読んだあとは、ウーム。。深いけど、ジンとくる。。生死感が変わるぐらい、「そうだ。だから精一杯生きるんだ」と叫びたくなります(#^^#)。ところで、この猫さんの表情。だんだん優しくなって見えたのは私だけだろうか。
今の時代だからこそ、もう一度読み直したい、絵本だなと思いました。