2015年4月18日土曜日

感性の豊かさは本当の豊かさ

先日開催した「ガーベラの観察画」の制作風景です。おひとりの方にマンツーマンで実施いたしました。臨床美術は心理分析をしないアートラピーです。こうして、おひとりの方にアートを実施していると、一緒に舞台に立っている気分になります。心の中にある自分らしさを引き出していくアートは、本当は誰もがひとりひとり人生の主役です。こうして一緒に舞台に立つ私は、まぎれもなく脇役ですが、私という視点から見れば、私もまた主役です。つまり、私たちは、誰かにとって必要な存在であり、決してひとりでは生きていない・・・ということでもあります。
さて。。
こうした参加者さんが、絵を描きながら、どんどん心がやわらかくなり、心が開いてくることを共感できるときがあります。その横顔を見ていると、「本当のお顔ってこんなだったのね」と感心することがたびたびあります。
ジブリアニメの「紅の豚」で、ポルコ(でしたっけ?)渋い豚さんのパイロットが、夜中にタバコを吸いながら、手作業をしている一瞬、人間の顔に戻って見えるシーンがありますが、こんな感じでふっと、その方の本来のお顔が見えるときがあります。「この方、今日変われたな・・・」と思うと、やっぱり、何かふっきれたように、お帰りになられます。ご本人は気づいていませんが。

絵を描くこと。音楽を聴くこと。ダンスをすること。今の世界では、お金にならないことだったり、才能の問題として扱われたり、人生にはあまり重要視されていないこととして片づけられていますが、感じる心は、生きていくすべてのベースになり、それは、その人のベースにもなっていくので、やっぱり、感性は豊かさなんだと思うのです。
もし、あなたが、変わりたい・・・と思うなら、自分の中で作りあげてしまったルールを一度、手放して、本当の自分と出会う“表現”をしてみてはいかがでしょうか(*^_^*)