いせひでこさん。温かくて暖かい絵や色彩、好きだなぁ~。ファンも多いことと思います。この本は、東日本大震災後に、いせさんが、鎮魂の意味も含め急きょ描いた(書いた)そうです。今日この日、私の手元にやってきました。
木の赤ちゃんたちは、木の種です。さまざまな木に宿る妖精のように動きまわり、『木=お母さん』たちのまわりで、無邪気に遊ぶその表情がとてつもなくかわいらしく、くすっと笑えます。
震災では多くの方が犠牲になりました。小さい命もたくさん…。この本の木の赤ちゃんズを見ていると、きっとどこかで、こうして、植物や自然に紛れ、遊びながら、私たちを見守っているのでは?と思います。
震災時私の父も(病気で)天に召されました。温泉が好きだったので、赤ちゃんズのように、自然の中の温泉をめぐっているのでしょう。
鉛筆デッサンのように描かれた絵からは、サラサラと鉛筆の音が聞こえてきそうです。ページの一部だけに色があり、風の音やどんぐりが落ちる音にリアルさをもたらしています。そういうトコも、好きだなぁ~。見る人によってさまざまな感覚を呼び覚ましてくれる一冊。